【レビュー】【PS4】十三機兵防衛圏<感想・評価>ゲームだからこそ表現できるSFジュブナイルアドベンチャーの頂点

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発売日にDL版を買いましたが、2ヶ月近くかかり、ようやくクリアしました。
アドベンチャーゲームをまともに最後までクリアしたのは、どれだけぶりか忘れてしまいましたが、数年ぶりにじっくり入り込めた傑作でした。

「Ever17」、「街」「428」「シュタインズ・ゲート」あたりが刺さった方には、すぐ買って間違いないレベルかと。勿論、従来のヴァニラウェアファンにもジャンルは従来と違えどもマストバイ。
他にもロボットアニメでは、「ゼーガペイン」とか「メガゾーン23」、、、。

などなど、数えたらきりがない程のオマージュにも溢れたSFとジュブナイルが合わさり、追想編の13人の視点からなるシナリオ、崩壊編の戦闘パート、究明編によるデータベースでの補完、全てがストレスなくリンクして、ゲームでしか表現できない作品に昇華した印象を持ちました。

内容に関しては、

電ファミさんの記事

ゲームキャストさんのnote

azitarouさんのnote

など、各所で素晴らしすぎる解説やレビューを書かれているので、参照して頂ければなと思います。

ここからは、今更自分の感想をじっくり書くのも霞むので、あまり皆さんが書かれていない点を
元ゲーム屋的視点や音楽面などにも注目してみようと思います。
ネタバレは控えていますが、念の為にご了承の上、ご覧ください。

ゲームソフト商材としての十三機兵防衛圏

私がショップで働いていた当時、発売されたプロローグ版の反応がかなり悪く、ちょっと仕掛けてみようとした店舗も大きい成果は得られず。プロモーション不足だったり、ボリューム不足だったりで、無理矢理出した感が否めませんでした。本編発売時も多少受注に影響があったように見えました。
また、アドベンチャーというジャンル性や定価の高さ、同じ流通内でさえも大きいタイトルがひしめき合っている状態(この時期だと「ペルソナ5ザ・ロイヤル」、「STARWARS ジェダイ:フォールンオーダー」、「新サクラ大戦」、「龍が如く7」)
で様子見も致し方ないよな、という印象。

初週売上34,000本でも健闘したなと思いましたが、そこから2ヶ月をかけて、10万本セールスを達成。

上で挙げられたSNSやweb、口コミ効果で異例のロングセールスを達成。3ヶ月経とうとしている今でも値崩れなく売れているのは、PS系のソフトではほとんどなかったので、新しい可能性を感じました。
自分が現役だったら、力を入れて継続的に展開したかったなとも。。。(笑)

欠品したら、ダウンロード版をすぐ買うことに躊躇なくできるようになった時代ではありますが、
お店としては、一緒に橋渡しと言うか、一翼を担って盛り上げたいと思いますね。

https://youtu.be/yqEYhmunV7c

十三機兵防衛圏の音楽、BGMについて

本作の音楽担当はヴァニラウェア作品にはおなじみのベイシスケイプ

電撃オンラインさんの上記記事にて、崎元仁氏がインタビューで言われてますが、本作は全編を通してテクノのイメージが強く、爽やかな曲から重い曲まで時代設定が異なる場面でも違和感なくマッチしていた印象。
戦闘パートでも、RTSに合った起伏がある楽曲が特徴的でした。

また、作中で象徴的だった因幡深雪の「渚のバカンス」。舞台背景を色濃くイメージさせることに成功し、作品全体を通した使い方にマクロスなどを彷彿させるものがありました。追想編から崩壊編のラストまで、耳に残る感じで。

Yugamingさんの考察も非常に興味深かったので、リンクを貼らせていただきます。

2月27日には、
オリジナルサウンドトラックCDが発売されます。
描き下ろしジャケットがいい感じですね。

総評

発売まで長く待たされた分、相応の作り込みが感じることができたアドベンチャーゲームの傑作でした。2Dの手描きアニメーションや背景グラフィックの描き込み具合が圧巻で、シナリオ、サウンドデザインの調和により、ストレスを感じることなく、ゲームに引き込まれました。
ストーリーは伏線や謎が解けた時の驚きはありましたが、もう少しクライマックス感やカタルシスを感じる箇所があってもよかったかな、と。

戦闘パートは簡素な印象はありますが、爽快感もあり、見た目以上に遊びやすく、アドベンチャーの息抜きにもなりました。せっかくの騎兵を活かしたロボットもの感が足りなかったのはやや残念です。

アドベンチャーゲームなので、長時間のプレイにはなりますが、飽きずに遊べる作りと没入感は素晴らしく、久々のアドベンチャーの傑作に出会えました。

以上、クリア後インプレッションでした。
これからも、考察などは続いていきそうなので、注目していきたいと思います。

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RINT

RINT

サラリーマン兼Webライター

複合店で10余年、家庭用ゲーム・ホビー・CDなどの担当、バイヤーを経験、現在はサラリーマンの傍ら、Webライターとしても活動しています。

このブログでは前職の経験を活かし?、ゲームやホビー・ガジェット、サントラなどの紹介・レビューやWebライターとしての活動記録や役立つツールの紹介を行っています。
最近はNFT、BCGに注目しており、P2Eの活動も紹介予定。

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